スポンサーサイト

--/--/-- -- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告

新・質問者への返答

2011/05/31 Tue 22:37

そう言えば、ブログに質問が来ていました。
ビデオカメラのホワイトバランスについてでした。

物には色があります。青い空。白い雲。赤いチューリップ。木々の緑。
光はなんで出来ていますか?電波の一種である。粒子の仲間である。二つの意見があり、それぞれの性格を光は持っているので、科学の世界では正解は発表されていません。
地球では、光を支配する圧倒的パワーはお日様にあります。お日様がなくなると真っ暗です。お日様の光が反射した物を私たちは眺めています。単純に云うと反射率で色が変化します。光を反射しにくい物は、黒く見えます。反射率の高い物は白く見えます。反射率が100%に近づくと色は無くなります。無色です。身近かな無色の代表は鏡です。少量の水も反射率が高く、透明に見えます。
微妙な反射率で色は決まります。ですから、白黒フィルムしかない時代の映画や写真から色成分は分析してカラーに復元する事も最近は出来ます。コンピューターの計算力のお蔭です。

物には元々色なんて無いのです。光を反射する量によって人の目に感じる光量が変化し色信号として脳へ情報が送られるんですね。ですから、生物によって色世界が違います。白黒に近い動物もいれば、フルカラーもいる。緑だけが見えない(感じない)動物もいたりする訳です。人はフルカラーで見えているつもりですが、人を基準にして人が判断した話ですからいい加減な事のなのかもしれません。

コピー用紙のような「白」があります。
このコピー用紙を私たちは基本的に白と認識します。想像して下さい、コピー紙を。そう、白ですね。
この紙をお日様の光で眺めたときの色(反射率)が基本の白です。そう誰かが決めました。誰だか知りません。
この紙を、お日様以外の光源、例えば電球の下へ持って行くと、さあどうなるでしょう?やはり白です。白いコピー紙はいつも白く見えている筈です。

ところがここにとんでもない間違いがあります。お日様の下の白と電球の下の白は色が違うのです。何処でもいつでも白いコピー紙を白だと思うのは、人間の思い込み。このいい加減さが実に便利でもあるのですが、記憶した色なんですね。
光源となる発光体には色々な色がります。ロウソクの光や焚き火の炎はオレンジ色に近い色ですよね。
色は反射です。光源の性質に影響されます。強い光の反射と弱い光の反射では、人の目には違う色となって見えているのです。ですから、お日様の白とロウソクの白をコピー紙で考えると後者はオレンジっぽい紙に見えている筈なのに白だと感じてしまうのです。

ビデオカメラは機械ですから、忠実に現実を写します。すると、人は混乱します。お日様の白が基準で、コピー紙はいつも白いと思っているのに、ビデオカメラで撮影された夜の電球の下の風景には「白」がないのです。全てがなんとなくオレンジっぽい色味。なんだよ!変な色!って事になる。
そこで、光源事に白を白に表現出来るように調整するのです。白に表現するとは、基準であるお日様の下でのコピー紙の白を再現すると云う事です。本当は機械の方が正直でその光源での反射率の通りに色を記録し再現しているのですが、人間はそれじゃ嫌なんですね。
このビデオカメラで白の表現を調整する事を「ホワイトバランスを合わせる」といいます。最近の民生機はオートマチックで調整されるので、ご存知ない方も多いと思います。

さて、ご質問は手動でホワイトバランスを合わせても同じ白にならないがどうしたもんかといったものでした。
返答:手動でのホワイトバランスは合いません。無理です。同じ白い紙でも光源の状況により反射率が変化します。その白をビデオカメラの機能でお日様の白に近づけているだけなので、絶対に合う筈がありません。
同一時間に同一の白い紙を二台以上のビデオカメラで撮影する場合には、同一の白にする事が技術的には可能です。同じブランドのカメラを用意するのが基本でしょう。簡単に考えても、レンズと撮像素子のファクターで色は全然違う表現をしますから、同じカメラでなければなりません。カメラやレンズによる違いが生じる事は「味」といいます。まあ好みの問題です。

プロとしては、同じ色を再現し表現しなければならない仕事もあります。コマーシャル撮影などは典型例です。「白もの」と呼ぶ洗濯機や冷蔵庫の撮影では、実物と同じ白の再現を求められます。この際に最も重要な事は、光源の管理なのです。ですから、お日様の光が入らないスタジオで完全に管理した照明を使います。電球の種類を合わせ、電球の製造番号も連番で揃えます。製品誤差があるのです。フィルムならばエマルジョン(乳剤)番号を合わせたり、ビデオならば、撮像素子は揃える事が基本です。私も助手の頃やらされました。神経使うし面倒くさい仕事でした。私は家電ではなく化粧品でしたからかなりうるさ方が揃っていました。蹴飛ばされながら仕事をしても、我が家のテレビで見ると我がテレビは安物で色が合っていない。なんの為に怒鳴られながら仕事したのやら?
で、色とか照明とか以前に、その時そこにいなければ撮る事の出来ない種類の仕事へシフトしてきました。白ものが白く見える事は大切な事です。しかし、それを超える大切もたくさんあると云う事だと思っています。

をはら筆
スポンサーサイト
民映研の日常
« 会議 | HOME | 源氏香 »
バナー旧太田家新作報告 バナー対論日本3

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。