スポンサーサイト

--/--/-- -- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告
2010年10月17日(日)、アチック・フォーラム番外編ということで
アチック参加メンバーが小田原の田んぼで稲刈りに参加してきました。

20101017ine01.jpg

ことのはじまりは今年の夏。定期上映会アチック・フォーラムで、
『越後二十村郷-牛の角突き』を上映したときのことでした。

いつものように上映後にみなさんとお話をしていたところ、
作中に登場する「むしろ」や「しめ縄」づくりに関心が集まり、
参会者の間から「実践してみよう!」という声が上がったのです。

20101017ine08.jpg

そこで、ちょうどその席にいらした山田純さんの協力を得て
神奈川県小田原市桑原地区で活動する「田んぼの恵みを感じる会」の稲刈りに、
アチック・メンバー6名が参加させていただくことになりました。

この日、桑原地区・桜土手の田んぼに、大人・子どもあわせて
総勢60~70名以上の人が集まったのではないでしょうか。

20101017ine06.jpg

これは、田んぼの脇を流れる小川で遊んでいる子どもたちの姿。
何気ない風景のようですが、写真を見て何か気づくことがありませんか?
この小川(水路)は、田んぼとほぼ同じ高さに流れています。
コンクリートで固められてもいません。

そして子どもたちが手にしている網。
田や川にメダカをはじめ、多くの魚や昆虫類が棲んでいるのです。
これらの小さな生き物めがけて、鳥が田んぼに飛来します。

20101017ine02.jpg

次は、N君の稲刈り風景。足もとに注目してください。
ひざ下近くまで土に埋もれています。

秋。稲刈りの季節の田んぼというと、私などはすぐに水が引き乾いた地面を
思い起こす方のですが、桑原の田んぼは一年中乾くことがないのだそうです。

山田さん曰く、「昔の農民は、みなこんな風だったんじゃないかな。
今日は鎌倉時代の農民の気持ちで作業してください」と。

みな長靴持参で参加しましたが、ぬかるんだ地面に捉えられて
長靴から足が抜けてしまう人が続出しました。

20101017ine03.jpg

「この長靴が百年後に化石として発見されて、
 何時々々の時代には長靴で農作業をした、なんて書かれるかもね」
と冗談を言いながら、みな裸足や足袋姿になりました。

そもそも、桑原地区は水が豊かな土地です。
富士山・丹沢山地から相模湾へと流れ出る酒匂川(さかわがわ)の
下流・東岸に位置し、桜土手の田んぼは川のすぐ側にあります。

川の支流から水路を引かなくとも、地面から湧水が出てくる。
放っておいても水が出てくる。(ちなみに最寄りの駅名は「富水」)
雨量が多くなれば、川の水は溢れ、稲を倒し、田を濡らします。

20101017ine05.jpg

むしろここは、酒匂川の氾濫による水害に悩まされながらも、
同時にその氾濫によってもたらされる肥沃な土壌を生かして
田づくりをしてきた地域だったのだそうです。

機械が入れない「使いにくい田んぼ」は、まっさきに整地されて工場が建ち、
「暴れ川」の上流には、ダムが建設され水量の調整が可能になりました。
ただ、それと同時に田んぼの小さな生き物が、みな姿を消したのです。

雨の翌日、酒匂川を歩くと1日経ってもまだ川が濁っていることに気づきました。
貯水した水を少しずつ放流していることが原因ということでした。
もちろん水質や水量だけでなく、水の温度にも影響を及ぼすようです。

20101017ine07.jpg

ともあれ、地元青年会議所や山田さんを含めた農家さんたちは力を合わせて
「田んぼの恵みを感じる会」で、休耕田や企業が使っていない土地を中心に、
ここ桑原地区が本来持っていた田の風景・土地の姿を取り戻して、
次の世代に手渡すという活動をつづけています。

オハグロトンボ・カエル・メダカ・ザリガニ・サギや
水生のさまざまな植物が見られる田んぼは、飽きることがありません。
子どもたちも、本当に元気によく遊んでいました。

場に慣れると親御さんの元を離れて子ども同士で遊びはじめるのですが、
次に少しだけ歳の近いお兄さん・お姉さんにも話かけ出すんですよね。
アチック・メンバーが、ガキ大将に怒られる(?)という事件も……。

そして、お昼には「だまこ汁(だまっこ)」がふるまわれました。

20101017ine00.jpg

今回は文字通りの「番外編」で、ささやかな集まりだったのですが、
ふだん映像記録で見ている作業(あるいは何年もやっていない作業)を
実際に体験して、頭も体も五感すべてを使って感じとるという意味で、
貴重な機会をいただきました。

とても「仕事が身に付いた、働きを知った」とは言えないにしても、
短時間の体験であったとしても、自分の身に「覚え(記憶)」があれば、
それは自分と「無関係」ではなくなります。
時が経って違った角度から見れば新しい発見があるかもしれないし、
別の場面でも自分の感覚と力でもって何かを感じとる・考える
手がかりになるのではないでしょうか。

都会だから/今の時代だから、分からない/伝わらない、
ということはないのですよね。きっと。

20101017ine09.jpg

いつもアチック・フォーラムでは、静かな(穏やかな)メンバーが、
山田さんも驚くほどの働きぶりを見せてくれたのも印象的でした。
特に男性陣(男性3・女性3)は、最後まで休むことなく働いていました。

Fさんがポツリ、つぶやいた「さすが、田の力だね」という言葉に納得です。

11月下旬または年末のいずれかで、実際に稲ワラを使って地元の方に
教えていただきながらワラ細工に挑戦しようという話も出ています。
食べるだけじゃない「稲」の力、それを活用した「人」の工夫を学びましょう。

11月は雨天なら開催ということで、流動的な日程なのですが
ご興味ある方は事務局(minneiken@dream.com)までお問い合わせください。
人数に限りがありますが、詳細をご案内いたします。

また今回以外にも、田植えや稲刈り、日々の田んぼの世話を体験したい、
という方がいらしたら、「田んぼの恵みを感じる会」にぜひご参加を。
ちなみに山田さんは、農業後継者も募集・育成していらっしゃいますよ。

(文と写真/事務局)
スポンサーサイト
民映研からのお知らせ
バナー旧太田家新作報告 バナー対論日本3

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。