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工芸技術の世界へ

2011/11/30 Wed 23:00

ご無沙汰しております。

今日は、文化庁の工芸記録映画『鋳金ー大澤光民のわざー』を観てきました。
(2010年度・グループ現代製作・36分・35mm・カラー)

文化庁の工芸記録映画は、いずれも35mmフィルムです。
今日の上映は小さな試写室のスクリーンで拝見しましたが、
デジタルとはこんなにも違うのか、と素人ながら感動しました。

あの美しい奥行きは、照明のせいでしょうか。
しっかりと対象を捉えているカメラも安定していて、静かな迫力が伝わってきます。
(もう単純に「コレ、好き!」としか表現しきれないのが、本音だったりします)

そして、思わず目頭をおさえたのが、上映前に行われた大澤さんのお話です。
創作への絶えない情熱を子どものような好奇心と共に語り、
撮影チームの労を母のように労い、師や父の教えを先人として説く。

その人柄が作品のテーマや造形にもしっかりと表れており、
非常に感銘を受けました。

大澤さんの話で特に印象に残ったのは、「人様が見ていないところでも、
決して手を抜かずに仕事をするものだ」という主旨のお父さまの話です。

父(同性の親)の背中を見て育つ、敬意(信頼と安心)を持つことは、本当に大事なことだなと。
それが、子の根気・集中力・めげない力の礎になるのでしょう。たぶん一生涯分の。

文化庁工芸記録映画のシリーズは、11月25日(金)から年明け1月15日(日)まで、
東京国立近代美術館フィルムセンターで一挙公開されます。

ものづくりに携わる方、特に若手の方は、必見だと思います。
形を成さないものが、人の手で姿を与えられる(あるいは再構築の)過程で、
確実に生命を吹き込まれてゆくのが分かります。

民映研にも、いくつもの工芸記録・技術伝承の映像がありますよね。
(年明け2012年2月からは、世田谷「生活工房」で3度目の特集上映もあるはず)

できれば、お師匠や先輩と一緒に観ていただけると良いなと思います。
もちろん、おひとり様でも、お友だちと出かけても、新たな発見があるはずです。

一番の学びは、良いものにいかに多く触れるか、いかに目を凝らすかに尽きる、
と改めて思った次第です。おそらく、それだけで充分。それが最大公約数なのです。

またこのようにフィルム観賞ができる施設のあることの大切さも感じました。
デジタル化の一方で、デジタルにならない不世出の作品も、きっとたくさんあるのですものね。

(文/同人・今井千洋)
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民映研からのお知らせ

記録映画「医す者として」

2011/11/17 Thu 00:05

元民映研職員の鈴木正義さんが監督した作品「医す者として」の試写に行って来ました。「医す者として」はプロデュースを民映研の事務局長である小泉修吉が努めます。
撮影は民映研の伝説のキャメラマン伊藤碩男と澤幡正範が参加しています。またカメラも回しながらアシストしたのは、元民映研職員今井友樹です。
本作は昭和22年より撮り貯めた映像をベースに現在までをまとめた作品です。
誰が撮り貯めたかと言うと、長野県佐久市にある佐久総合病院映画部。佐久病院は若槻俊一医師が築き上げた有名な病院。無医村に医療を持ち込んだ事で有名な先生です。その若月俊一先生自ら回した映像も含め60年の記録を2011年にまとめた作品なのです。
非常に面白かった。民映研に共通する昭和中期撮影の映像資料が有効に利用されていて大いに勉強になりました。過去の映像を現代に蘇らせる術のひとつを学びました。
「医す者として」はまもなくポレポレ東中野で公開されます、お楽しみに!
をはら筆

           iyasu01.jpg










民映研からのお知らせ

結婚披露パーティー

2011/11/12 Sat 01:53

2011年11月11日の11並びのハレの日に元民映研の職員今井友樹さんと千洋さんの結婚披露パーティーを、民映研事務局長の小泉修吉が元社長の新宿パークタワー カフェーズで行いました。姫田所長は残縁ながら欠席でしたが、小泉修吉、伊藤碩男、澤幡正範、小原信之と雁首を揃え、元職員の吉野奈保子さん、由井英さん、現事務局の中川美帆さんほか、御両人の友人が集まり楽しく開催致しました。
映像作家として明日もあり夢もある好青年の今井くんに幸あれ!嫁・千洋をしあわせにしろよ!

をはら筆
民映研からのお知らせ
知っている人は知っていると思いますが、知らない人は全く知らないことだとおもいますが・・・
民映研のフィルム作品(主に初期作品)を、YouTubeでこつこつアップしているのです。
始まりは6月末に行ったキネアティックでの上映会宣伝の為。
しばらく放置状態?だったのですが、結構インターネット検索で辿り着く人もいらっしゃるようで、
再生回数が(微々たるものですが)増えております。

『民映研プレス』 というYouTubeチャンネルでございます!

民映研を以前から知っている人には抵抗があるかもしれないですが、
ネット検索で偶然作品を見つけてくれる人がいる・・・すなわち新しい出会いがあるので、
私は「これは必要だわなぁ」と思い、
作品を管理している権限を活かして?こつこつアップしているのです。
民映研は過去約40年ほど、作品を大切に保管・管理してきました。
それこそ、おいそれとスタッフにもコピーを取らせない厳しい?管理体制です。
作品の貸出には、お約束もしっかりございます。
決して素人が撮影した素材を無料で公開している団体ではないのです。
しかし全く民映研を知らない人、そして遠方で参考に少しでも作品を見てみたいという要望に応えて、
いわば名刺代わりに「予告編」と称し、ダイジェスト版をアップしはじめました。
(いわゆる劇場映画のほうな予告編ではありません。短縮版と言うにはあまりにも粗雑な編集なので・・)
これは普及活動の一翼だと思い行っている所存です。

さて、再生回数のダントツ1位はNo2「アイヌの結婚式」です。
3か月ほど前に一度リセット(ファイルを粗いものにしたもので)したのですが、
現在約1600回の再生がありました。
やはりアイヌ文化を検索している人が多く、関心を持たれるようです。
残念ながら他の作品は、アイヌの結婚式には及びません・・・・。
また反響もあまり無いのが実情でしょうか。
でもNo6「豊松祭事記」は山村会議宣伝の反映もあり、320回ほどあります。
今後少しでも再生回数が増えればいいなぁ・・と管理者の私は切望しておる次第です。

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アイヌの結婚式の再生が多い・・・ということで、アイヌ文化関連の映像を数日前にアップしてみました。
No10「沙流川アイヌ・子どもの遊び」 No41「沙流川アイヌ・子どもの遊び ~冬から春へ」 
No11「アイヌの丸木舟」
他の作品も今後アップしていくつもりです。

そして、二日ほど前に  No4「うつわ ~食器の文化」 も。
民映研事務所でアップ素材を編集し、夜、アップ。
すると何時間もしないうちにツイッターへ質問をいただきました。
それは映像に出てくる岩手県一戸町の「漆かき」さんの姿。
岩手の浄法寺で漆関係のお仕事をなさっている方から、
「これは大変貴重な記録ですね。
これほど太い木は地元でも見られなくなりました。いつ頃の撮影でしょうか。」
と。
1975年完成の作品ですから、おそらく1974年~75年に撮影されたものです。漆かき職人さんは砂森栄三男さんです。
と返信したところ、
「ありがとうございます。一戸の漆掻き職人はしばらく後継者がいなかったのですが、今年地元の若者が漆掻きを始めたところです。ぜひ砂森さんのような名人に育ってほしいです。」と返信が直ぐに届きました。
翌日、所長・姫田に話したところ、YouTube&Twitterのあまりにも早い反応に驚きました。
「すぐに反響があるんだなぁ」と。
私は何度も見ており、映像に写る漆の木がいかに太い木なのかということは考えたことがありませんでした。
しかしツイッターで質問を頂いたことにより、「そうか、現在ではあんなに太い木は珍しいことなのか」と
教えられたわけです。 

   

No4「うつわ ~食器の文化」 /1975年/41分/16ミリカラー/
過去のブログ記事

『 わたしたちの身のまわりには、
長い歴史の流れを受け継ぎながら、
今に生きている生活文化がある。
日本的なうつわ(食器)もそうである。
その源流と展開を日本全域に訪ねた。 』


演出・姫田忠義 撮影・伊藤碩男 製作・小泉修吉 監修・宮本常一 音楽・林光 ナレーション・糸博

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日本全国(北海道から沖縄まで)を駆け巡って撮影した作品。
作品の中では「奥会津の木地師」「椿山 ~焼畑に生きる」の映像が出てきますが、
この作品の完成後に、これらは独立した作品になった経緯があります。
YouTubeの映像後半に出てくる解説の声は、宮本常一先生の肉声です。当時67歳頃だと思います。
また映像全編通して流れる音楽は、林光さん。
林光さんは現在闘病中ですが、民映研発足の発起人でもありました。
また冒頭の与那国島でクバの葉で湯を飲むランニング姿、加曾利貝塚で縄文土器による粟を煮て食べている男は、所長・姫田忠義、当時46歳。(現在の私の年齢ですわ)

さて、長々とこのブログに書きましたが、反響・反応は如何に!?
とにかく再生回数が増えることを祈りつつ・・・                            (姫田蘭)
映像作品から
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